1969年5月、三島由紀夫氏を招いて行われた東大全共闘との討論集会でのことである。後にテレビで紹介されてこともある半ば伝説的な出来事である。そこでは、全共闘の面々の話が美的論議に終始したこともあって、総じて三島氏の話術の巧みさばかりが際立つ結果に終わったものであった。その場に登場したメンバーの多くが、実際に東大闘争を闘っていた中心的戦力とは言えなかった。特に実際の闘争で主力を占めていたトロツキストや反帝学生評議会という極左サンディカリスト分派などの党派的メンバーが欠けていたし、もともと政治的ラディカルでなかったのに学内行政の欺瞞性に憤って急速に過激化した「一般学生」も登壇していなかった(ちなみ…