《衆院選では自民、公明の与党が過半数を割る一方、野党第1党の立憲民主党も過半数勢力を結集するに至っていない。「自民1強」の終焉(しゅうえん)とも言える与野党伯仲。幅広い合意形成なくして政策を遂行できない状況を、熟議の政治を取り戻す好機に転じるべきだ》(2024年10月29日付東京新聞社説) 東京社説子は、〈熟議の政治を取り戻す〉と言うが、〈熟議〉など有った試しがない。否、そもそも〈熟議〉の定義を曖昧にしたまま〈熟議〉を求めたとて、納得のゆく〈熟議〉など得られないであろう。私が疑問に思うのは、〈熟議〉を求める人達が、本当に〈熟議〉を求めているのかということだ。 例えば、マスコミの本務は「情報」を…