東京ステーションギャラリー「佐伯祐三ーー自画像としての風景」展。 自画像を多く描いている。真正面とやや左を向くポーズでこちらを見ている顏の表情は、多感で神経質な感じを抱かせる。 肖像画も描いている。自分の周りの家族や友人がモデルになっているが、才能を感じさせる。代表作の「郵便配達夫」は絶筆である。 パリや下落合の風景は、自画像である。描いた人の眼を感じる、淋しいが力強い絵である。この風景は佐伯自身である。 「人物」「肖像」というテーマは、表現者の最終目的地になるのでないか。人物論、人物画、肖像画、人物写真、名人、名手、評伝、、、。。 佐伯祐三という画家の素質が十分にわかる企画展だった。短い生涯…