今月、3部ともメインがすべて時代物、かつ親による子殺し・見殺しを描いた演目。しかも親殺しもあり。うーん、これぞ文楽。 (第二部は口上含め4演目の上演がありましたが、上演順ではなく、書きたい順に書かせていただきます) ■ 『和田合戦女舞鶴』市若初陣の段。 襲名披露狂言。珍しい演目ながら、「豊竹若太夫」という名跡に縁故があるということでセレクトされたそうだ。まずは、珍しい演目が観られたことが嬉しい。『和田合戦女舞鶴』は以前から本で読んでおり、観てみたいと思っていた演目だが、人形付きは久しく上演されていないため、このまま消えていく演目かもなと思っていた。せっかくの襲名披露なら、直前の「板額門破り」も…