1977年12月、オリジナル企画から刊行された川満信一(1932~)の詩集。著者は宮古島生れ。 高校の頃、自分の感受性が、詩のかたちで表現を整えていく面白さを体験し、嬉々として、何篇かの詩らしきものを書いた。そして友人たちに、そのノートを見せ、ひそかに自負した。その頃、平良市の街はずれに住んでいたが、かなり離れた所に共同井戸があり、そこから水を汲んで、運ぶのはきつい労働だった。そのために、その水汲みの仕事は、結構いいアルバイトになった。隣近所の四、五軒と契約して、まだ薄暗いうちから、天秤棒に桶二つ吊し、一軒当たり三往復ずつ運んだ。学校から帰ると、畑打や、野菜の栽培、収穫などのアルバイトをした。…