恥を忍んで頭がおかしかった頃のエピソードをひとつ書くとするか。それは「髪をオレンジ色に染めた」事件だ。勿論病休していた時のことである(10数年前のことになるかな)。 事の顛末はこうだ。学校を異動して少人数担当になった僕は、2学期末に息切れして12月上旬に病休を取ることにした。 みんなからも「ゆっくり休んでね」と労いの言葉をいただき(それが水曜日のこと)、気持ちよく病休に入った。 次の日の朝から僕は、当時凝っていた油絵を描くべく2階の油絵用の部屋に入り、まさにチューブから絵の具を出していた時だった。突然家の電話が鳴った。不吉な音だった。だって家の電話なんてほとんど鳴らないもの。 受話器を取った僕…