私がみたゆめの話 登場人物 ●階段を登る人たち ●私 私は海岸沿いを歩いていた。 右手側には海が見えた。左手側には自然豊かな山々とぽつぽつと民家があった。 ここはどこかの港町だろうか。 初めて見た景色なのに、なぜかとても懐かしかった。 私は幼い頃海の近くで育った。海を見ていると癒された。嫌なことを忘れられた。 どこへ向かっているのかわからなかったが、私は歩いていた。 海では素潜りをしている人がいた。貝を採っているようだ。 この道の一番端まで行ってみよう、そう思った しかし、歩いても歩いてもなかなか端まで辿り着かなかった。 歩いているとふと、用事を思い出したような気がした。 私はぐるりと向きを変…