砂原浩太朗氏の 黛家の兄弟を読んだ。架空の神山藩を舞台にした時代小説。時代は宝暦の頃の事と思われる。タイトルにある黛家は神山藩で筆頭家老を勤める家系の家柄で、栄之丞、壮十郎、新三郎の三兄弟がいた。その藩の次席家老の漆原家の娘が藩主の側室になっており、その子を次期藩主にし、藩政を牛耳ろうとしている漆原内記の陰謀に巻き込まれていく黛三兄弟の物語が本書だ。本作は第一部と第二部に分かれていて、第一部は黛三兄弟が陰謀に巻き込まれて、大変な状況になるところで終わり、第二部はそれから12年後から始まる。ネタバレになるので詳細は書かないが、第一部が終わったところでは、黛三兄弟はとんでもない状況になっている。そ…