『源氏物語=性の迷宮へ 神田龍身著 講談社選書メチエ¥1500』扱っているものは、宇治十帖。正編は、全くといっていいほど出てきません。『源氏物語を『性』の物語として眺めた時、物語の隠された欲望が明らかになる』煽情的な宣伝文句ですが、最初、古典に慣れない人のために、飛びつきやすいネタを選んだ入門書かと思いましたが、中身はビックリ、大学の論文調でメチャクチャかたく真面目。なのに、舞台で自己陶酔している俳優を眺めているような文章に見えるのも謎。もしもし神田先生?妄想し過ぎて何か新しいキャラ設定捏造してませんか?紫式部をそこまで裏読みする?みたいな部分があちこちに見られるのです。考え方もすごく斬新。正…