フランスの哲学者であり歴史家であるフランスのヴォルテールが、1756年に著したエッセイ『歴史哲学序論 諸国民の風俗と精神について』において、神聖ローマ帝国の歴史について述べた文のひとつで、正確には以下のとおりである。
Ce corps qui s'appelait et qui s'appelle encore le saint empire romain n'était en aucune manière ni saint, ni romain, ni empire.
神聖ローマ帝国、と自らを呼んだ、そしていまだに呼んでいるこの政体はいかなる点においても神聖ではなく、ローマ的でもなく、帝国でもなかった。
なお、ヴォルテールのこの名文は、後に様々な人たちによって、様々な場面でアレンジされ、歴史は自分自身を英雄と呼ばれたがっている人たちによって捏造されるという歴史観を現代の政局で想起させたり、あるいは単にパロディとして使われている。