PFFでグランプリを獲った気鋭監督の青春映画である。恥ずかしい。きっと私は苦り切った顔でスクリーンを観ていたことだろう。青春映画。バイクふたり乗り、ぶつかり合う裸、レコードとカセットテープ、ここではないどこかへ、赤いブラジャー、親との確執、喧嘩と友と愛情と、夜のプール、何者でもないが何者にでもなれる俺たち。おえー--ー。青春トッピング全部乗せ!リバース、リバース、リバース。こんな青臭い映画、恥ずかしくて観てられないよ。いや、ちがう。本当に恥ずべきは私なのである。主人公たちが海外のどこぞへ「きっと行こう」と真剣に誓い合ってるとき、私は『海外ロケの予算ないだろうからチミたちそれはないよ』と歴史教科…