議論というと大げさですが、誰でも日常会話の中で、他人と意見がぶつかることは、しばしばあります。例えば、職場の同僚と昼食を食べる際にどのお店に行くかを話し合うような場面。議論というほどではないですが、お互いに自分の主張を述べ、なぜその店に行くべきか根拠を提示して、最終的に多くの人が納得したお店に決めていることと思います。この時、根拠として示された内容には、論拠が示されていない場合があります。根拠も論拠も同じ意味だろうと思うでしょうが、両者は異なる概念です。そして、昼食のお店を決める程度の話し合いから、取締役会での重要な議論にいたるまで、論拠が示されずに結論が導かれることがあります。