認知科学を専門とする今井むつみ先生と言語学者の秋田喜美先生の書く言葉の認知に関わる本になります。 言われてみると言葉とは不思議なものでメロンという言葉を聞けばメロンの色や模様、匂い、果肉の色や食感、味など思い出すことができます。かたや経験が無いとそういった特徴を思い出すに至らないのかと言うと説明文などから想像して記憶することもできます。 この記号接地問題という現象は認知科学の未解決問題であり、もともとはスティーブンハルナッドにより提唱されはじめたものです。 本書のもう一つのテーマはオノマトペです。言語学の世界ではあまり重要でないテーマとして扱われてきたオノマトペですが、オノマトペがいかに言語学…