漆黒の闇の中を、手にライトを持って一人で歩いておりました。 そこは川沿い山道。何が出てくるかわからない怖い道。 車を止めて随分歩いた頃、歩き疲れたので立ち止まって、どれくらいの闇かなと思ってライトを消してみました。漆黒の闇は、立っていることそれだけがが難しいことが分かりました。ふらふらするのです。川の音のする谷の方に吸い込まれそうな気分になるのです。それでしゃがみ込んでじっとしていました。 その闇を見まわしていると崖の方で何か光るものが。ビックリしました。 小さな細い光です。光っては消えまたしばらく間をおいて光っては消え。 これは蛍の光の間隔だと思いました。しかし蛍の光よりずっと弱いのです。飛…