科学万能主義

昨今流行りの異世界転生ものにしては地味なアニメだ。悪役らしい悪役がおらず、敵を成敗して悦に入ることもなければ卑怯な手で競争相手を出し抜いて傲慢に冷笑するでもなく異世界征服を目指すわけでもない。利他を標榜して職人を目指す話だ AT-X、MBS、TOKYO MX、BS11で放送され、dアニメストア、U-NEXT、Hulu等で配信された。全話みた。剣と魔法の異世界へ転生した主人公が、魔法を応用した道具を設計製作する話。 絵面が適度に見栄えするものの、演出もまた淡白で、やはり地味なアニメだ。陰影については不問とする。 異世界転生ものは現代日本社会で不慮の死に遇った主人公が死に際にみている夢だ、と評すれ…

私は「精神性」や「霊性」、いわゆるスピリチュアル的なものを肯定して受け入れることで人生が好転しました。 ただし、あくまで自分の幸せを叶えるための、自分にとって都合の良い部分を選んで採り入れています。 はまり込んでしまい思考停止には陥らないようにと常に心掛けています。 私は元々は不思議な話や宇宙の話やオカルトが好きな子どもでしたが、歳を取るにつれて「科学万能主義」的思考をするようになりました。 でも、生きづらさを感じ、心身の不調が常態化し、大病を経験したことにより、「このままではいけない！」と痛感し、価値観や人生観の大転換を図ったわけです。 ・・・とは言っても、私はスピリチュアル的なものを全肯定…

新潟県上越市本町6の高田世界館は、宮崎駿監督が手がけたTVアニメ「未来少年コナン」（1978年）を2024年9月28日から上映する。若き宮崎監督が演出を担当した実質的監督デビュー作で、宮崎アニメの原点とされる名作の劇場上映となる。また同監督作品の「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」公開時に同時上映された「劇場版名探偵ホームズ」2作（1984、1986年）も9月21日から上映する。 「未来少年コナン」のポスター 未来少年コナンは1978年に放映されたTVアニメで、最終戦争後の荒廃した地球を舞台に人類征服を企む男と、それを阻止する野生児コナンと少女ラナの活躍を描く冒険物語。科学万能主義への批判…

はじめに 精神と現実の境界線が溶解する、錯綜した物語世界。夢野久作の代表作『ドグラ・マグラ』は、読者を混沌とした迷宮へと誘う、前代未聞の長編小説です。1935年に刊行されたこの作品は、今なお多くの読者を魅了し続けています。 『ドグラ・マグラ』は単なる小説の枠を超え、人間の精神や存在の本質に迫る哲学的な問いを投げかけます。記憶喪失、多重人格、遺伝と環境の影響、そして「狂気」とは何か—これらのテーマを通じて、私たちは自己のアイデンティティや現実認識の脆弱さに直面することになります。 本稿では、この複雑で刺激的な作品を多角的に分析し、その独自の世界観や表現手法、そして現代社会に投げかける問いについて…

自己啓発系やスピリチュアル系の方々は「思いは実現する」「良い考えが良い人生になる」といった類のポジティブ思考を強く勧めます。 昔からずっと変わりません。 私は若い時からずっとこれらの自己啓発系やスピリチュアル系には相当な距離を置いてきました。 「言いたいことは分かるし、大体は正しいし合っている」とは思うものの、その独善的なところや押し付けがましさが嫌でたまらなかったのです。 それにある程度の年齢に達し、科学万能主義や唯物論に傾いていたので尚更です。 自己啓発系やスピリチュアル系にはまりすぎると、「思いさえ強く持てば、必ず願いは叶う」とか「良い考え方にするだけで、状況は好転する」といった感じにな…

私が子どもの頃、テレビでは心霊現象やUFOなどの怖い話・不思議な話がよく放送されていました。 私はこの手の番組が大好きでよく観ていました。 ただ、その頃から天邪鬼の私は楽しむと同時に「ほんまかー、作り話ちゃうのん」と冷めた感じでも観ていました。 オカルト好き、七不思議好き少年だった私はご多分に漏れず、歳を重ねるにつれて「科学万能主義」的傾向に寄っていきました。 オカルト対科学者といった番組では科学者側に立っていました。 宗教、特に勧誘の激しい新興宗教を毛嫌いしていました。 いや、むしろ敵視していたといってもいいほどでしたね。 ただ、今にして思えば完全にオカルト的なものを否定はしていなかったよう…

何か難しい話かいえばそうでもないと思うんですが、「科学万能主義」 もしくは反義語で「科学は万能ではない」という言葉もあります。 自分たちの今の生活は、先人たちが発明・開発した技術で成り立って います。 科学の否定は今の生活の基盤を揺るがすことになります。 犯罪捜査も大幅に変わってしまうでしょうし、学校の授業もガラリと 変わるでしょう。 でも今の生活が成り立っているので、今まで発明発展されてきた科学 は大きな間違いはないんだと思います。 自分は幽霊とかの存在については、多少の疑義もありますが肯定論者 です。 「今の科学常識から考えて、そんなものが存在するわけがない」という 主張は、ちょっと雑で短…

『未来の中国年表』 超高齢大国でこれから起こること 近藤大介 講談社 2018/6/20 ＜2018年 中国でも「人口減少時代」が始まった＞ ・長年にわたる「一人っ子」政策が、少子高齢化時代を大幅に早めてしまった。しかも日本と違って、国の社会保障制度が十分に整っていないまま少子高齢化へと突入することになる。 （出生数が1786万人から1723万人へ） ・少子高齢化が世界で一番進んでいるのは日本だが、中国は日本に遅れること約30年で、同じ道を歩んでいる。 ・ところが、全面的な「二人っ子政策」元年とも言える2017年に出生数は増えるどころか、63万人も減少してしまったのである。 （「子育てする20…

この写真は私が撮影したもので、編集は興寛さんによります。 ●はじめに 私は日本サンクチュアリ協会スタッフを務め2023年3月末（年度末）退任に対し、退任理由を会長とのアベルカイン問題の確執と見る方もおられると思います。（もちろん、み旨推進の方向性問題での議論はございました。）しかし、主な理由は、もっと内的なところに存在したのです。私は大学時代、七日修の講師もつとめ、哲学史を片手に「統一思想」も学びました。経済学部でしたから「勝共理論」は専攻分野でした。しかし、唯一、私には解けない課題がありました。それが、金永雲先生の「統一神学」だったのです。（＊内容がさっぱり理解できませんでした）私は、退任後…

スモール イズ ビューティフル (講談社学術文庫) 作者:F・アーンスト・シューマッハー 講談社 Amazon 私は技術の発展に新しい方向を与え、技術を人間の真の必要物に立ち返らせることができると信じている。それは人間の背丈に合わせる方向でもある。人間は小さいものである。だからこそ、小さいことはすばらしいのである。巨大さを追い求めるのは、自己破壊に通じる。（講談社学術文庫 211頁 傍点部分は太字にしました） Ｅ・Ｆ・シューマッハー『スモール イズ ビューティフル』（講談社学術文庫）からの引用です。ガンディーに影響を受けた一人としてシューマッハー（ドイツ生まれ、1911-78）の名前が挙がって…

『真のエクソシスト』 大川隆法 幸福の科学出版 2019/4/23 ＜エクソシスト＞ ・私の説くエクソシスト論は、現代世界では、最先端のものである。キリスト教、イスラム教、仏教、神道等で、断片的に説かれているものを統合したものである。しっかりと学んでほしい。 ・まさしく私の戦場での実話から抽出されたテキストである。悪霊、悪魔、生霊などとの接近遭遇は、ほぼ毎日のことである。 本来は、一体一体、説法して成仏させるのが本筋である。その霊体の悩んでいるポイント、あるいは、生きている人を悪意を持って狙っている理由を見破って、論理的、理性的に論破し、成仏する方向性を明示すべきである。根本原因を除去しない限…

チュンチュンと朝から楽しそうな鳴き声が聞こえてきましたので、外に出てみたら、たくさんの雀たちが餌を啄んでいました。雨上がりの泥の中によほどおいしいものがあるのでしょう。 仲良くお話しながら啄んでいる様子があんまり可愛くて、日本むかし話の世界に引き込まれたように感じた一時でした。 昔、小学校低学年だった娘にお茶とお花を習わせていたことがありました。 老いさらばえるだけの自分が習うより、未来に生きる人の方が役立つだろうと思ったからです。 九十代の師匠と十歳にならない娘。 話が噛み合うのかと心配したのは老婆心だったみたいです。 ある日、縁側から二人でお庭の木を見ていたとき、娘が「先生、雀が巣を作って…