田園地帯を歩く (1) 今日も野道を歩く。田園地帯では今、おおかた田植えも終わり目路の限り若苗が風に揺れる風景が広がっている。国策の貧困により(※後述)、耕作を放棄する、あるいは農地を手放す農民が全国的に増えているそうだが、日々散歩をするこの辺りでは荒れた田圃はほとんど見当たらない。専業農家は一部、兼業農家が大半であるという実態があるものの、美しく整えられた田圃を見るとほっとする。稲作は日本の歴史の土台を支えてきた文化である。皆さん頑張ってくださってありがとうと、つい言いたくなってしまう。 稲作に水は不可欠だ。「俳句歳時記」を読むと、「水喧嘩」「水争い」「水敵(がたき)」や「水番」「水守り」、…