リスト::学者::社会科学 憲法学者。 宇和島城下(現宇和島市)出身。幼名茂三郎。東京帝国大学(現東京大学)で憲法講座を20年以上担当するとともに、法制局参事官・枢密院書記官・法典調査会査定委員などを歴任した。特に大日本帝国憲法の解釈、普及に尽力した。明治22年にフランス民法を模範としたボアソナード民法が示されると「民法出テゝ忠孝亡フ」と梅謙次郎ら民法施行断行派と民法典論争をした。
──穂積八束の論文『民法出デテ忠孝亡ブ』の内容と背景について知りたい。 『民法出デテ忠孝亡ブ』は、1891年に東京帝国大学教授の穂積八束が発表した論文(アジテーゼ)です。明治時代の法整備における「民法典論争」において、フランス流の近代民法導入に反対する急先鋒として知られています。 論文の主な内容 この論文は、当時公布されたばかりの「旧民法(ボアソナード民法)」を激しく批判するものでした。 個人主義への批判: 旧民法が採用していたフランス流の「個人主義」が、日本の伝統的な家父長制や家族道徳を破壊すると主張しました。 「忠」と「孝」の危機: 西欧的な権利・義務の概念が導入されることで、主君への「忠…