アルフィ・コーン『競争社会をこえて』(24) 今回は、第4章 競争はもっと楽しいものなのだろうか-スポーツ、遊び、娯楽について の続き(p.146~)である。 「競争を伴う気晴らし」を奨励することの論拠(利点)には、以下の〇で示したようなものもある。 〇実存的な肯定…競争を行っている人間は、完璧さを味わい、自由を主張し、死を克服する。…ノバックによれば、勝利者は、「存在するもの」と「存在していないもの」とのはざまで苦闘している。…「暗闘に抗い、自由を実現する」。競争を行う人間は、「これまで以上の自分になり、完璧さを求める極めて人間らしい熱望をあらわにする」。 〇勝利のスリル…誰か他人を打ち負か…