早いもので、県外の高校の寮に入っていた長男が、4月から県外の大学生となった。 思い起こせば、県立学区内トップ校の高校受験に失敗してから泣く泣く長男を手放した3年前。 高校入学後初めての3者面談の日、教室で分厚い教科書を眺めながら私を待つ長男の所在なさ気な後ろ姿を廊下から見た時の、何とも言えず胸を締め付けられるような切なさは忘れられない。 何度「自宅から通う?」と喉元まで出掛かった言葉を呑み込んだことだろう。 帰省した長男を寮まで送り届ける道中では、夫婦で毎度後ろ髪を引かれる思いがしたものだ。 限られた系属校推薦枠を勝ち取るため、校内外の模試の受験や英検の取得、TOEFLの点数や一定数以上の評定…