眼鏡堂書店の蔵書より、独断と偏見に塗れた”もっと読まれてもいい本”を紹介しつつ、全力でニッチな方向へとダッシュする【眼鏡堂書店の本棚】。 今回ご紹介するのは、第一次戦後派作家である梅崎春生の怪作『猫と蟻と犬』です。 なお、本作は中央公論から発売されている『ボロ家の春秋』と『カロや 愛猫作品集』に収録されています。なお、眼鏡堂書店は上記のどちらも所蔵しています。 猫と蟻と犬/梅崎春生 梅崎春生は大正4年福岡県生まれ。昭和14年に『風宴』でデビュー。昭和17年に陸軍に召集され、対馬重砲連隊に配属されるも病気により即日帰郷。昭和19年から終戦まで海軍へ配属となりました。復員後書き上げた『桜島』や『日…