※学生の頃、作成した小説です。素人ですが、楽しんでいただけたら、幸いです。 作品紹介 島に里帰りする女優・美由紀。彼女は、祖母を探す青年・亮と行動を共にする。そんな中、彼女を追いかけてやってきた記者・獅子川も同行することになり…懐かしくて、ちょっぴり切なくなる、そんな物語です。 1 「随分と汚くなったわね、この街も…」 宿のテラスから見える街は、出ていく前よりも建物でゴミゴミとして、都会での悲しみを忘れる為に帰郷した、木之元美由紀(30)は、なんだか寂しく思えた。 (このまま、後三日滞在するつもりだけど、面影をなくした街のどこに行こうかな…) 行く宛てのない美由紀は、今日も朝から墓参りに出かけ…