変電所で電気絶縁のため使われるがいし,ブッシングの表面には,台風や季節風などによる強い海風により運ばれる海塩が付着する。 この表面が湿潤を受けて導電性を有するようになり,漏れ電流が流れ,その発熱により電流が集中するところに乾燥帯が形成される。 汚損,湿潤の程度によって乾燥帯での局部的な放電の発生にとどまる場合から,表面が絶縁破壊し停電事故に至る場合もある。 変電所の塩害対策は,一線地絡時の健全相電圧上昇に耐えることを基本に,塩分付着量度合いを考慮して決められる。 塩害対策は,母線がいしにおいては設計汚損量までは絶縁強化で対策し,機器用がいしやがい管は,0.03 ないし 0.06 [mg/cm2…