「阿麦従軍」の記事を書いた時に張之亮の名前を久々に見たので、今回はこの監督の代表作「籠民」について。 香港の最下層の宿「籠屋」。大きな部屋に所狭しと三段ベッドが並べられ、一つずつ鉄網で覆われている。一つのベッドが「一部屋」だ。そこに暮らす人々のことを「籠民(ろうみん)」と呼ぶ。 籠屋のビジュアルが余りにも強烈なのと「社会派映画」という言葉で誤解されがちだけど、この映画は籠屋の是非を問おうというのではない。この作品は「家」とは何か、を描いた映画だ。 ここから先ストーリーに関するネタバレが含まれます。ご注意ください。 ----------------------------- 豆瓣より「籠民」ポス…