精神的な愛

『薔薇の名前』の舞台は、うっすら雪の積もった北イタリア修道院です。冬は夕方４時半には日が暮れるそうですが、長い夜と寒さというのは、どうしても薔薇とは結びつきません。このことが何を意味するのか考えてみるのもまた楽しい時間です。典礼時刻が、以下のようにそのままタイトルになっていて、７日間つづく物語。 朝課（深夜２時半から３時まで） 讃課（午前５時から６時まで） 一時課（７時半頃） 三時課（９時頃） 六時課（正午） 九時課（午後２時から３時まで） 晩課（午後４時半頃） 終課（夕方６時頃） 時間ごとに話が切りかわる手法は、とても読みやすく、ジョイスの『ユリシーズ』をモデルにしているという説があります。…

第2023回 N響定期公演 Cプログラム このプログラムは、11月15日（金）と11月16日（土）の二日に渡って実施されました。 ◉2024年11月定期公演プログラムについて ～公演企画担当者からの公演情報 これから先、世界の楽壇を担っていくであろう3人が、相次ぎ指揮台に上る。いずれも40代後半、名門オーケストラにポストを持ったり、共演を重ねたりして、着実にキャリアを積んでいる。しなやかで色彩感豊かな山田和樹、明晰で筋肉質なディマ・スロボデニューク、情熱的かつ躍動感みなぎるアンドレス・オロスコ・エストラーダ。それぞれの個性が、得意プログラムとともに味わえる。 オロスコ・エストラーダ N響との初…

体で望んだものを受け取る。 受け取る姿勢・感じ取る姿勢でその物理現実・精神的な愛も平和も喜びも受け取ることが出来る。 現実から受け取るものをあなたの体が決めている。 あなたの質に沿い、あなたが感じている現実をあなたは生きている。 そのあなたと現実のワンネスの創造がある。

同性愛、異性愛、幼児性愛、云々「愛」ってナニ？愛っていうのは相手を大事に思って尊重する利他の「精神」であり「気持ち」じゃ？そして、その気持ちの対象は、性別や年令や種さえも関係ない。異性愛とかって表現するときには、誰に向かって性的欲求を感じるか？を表していて、性的欲求は食欲や睡眠欲と並ぶ生理的欲求であり、最も利己的な「身体的」ニーズ。であれば、同性愛、異性愛、幼児性愛という表現は正確ではなく、「異性性欲」「同性性欲」「幼児性欲」と表現されるべきではないのかな？身体的欲求対象の表現に、精神的な「愛」を使うことは、かなりズレてるように思う。

放送テキストの第5回と第6回分から、「見出し」を抜き出しました。 第5回 「何か」に支えられて 運命的な出来事の背景にあるもの 石版に書かれた「天の印」 「模範収容所」の本当の姿 「ギャング」のカポーに救われる なぜか右に進んだ「奇跡」 大事に持ち続けたポケットの紙切れ 極寒のバラックでひと冬を過ごす 無気力を救った生命の恩人 死を覚悟した移送 「死の行進」を免れる 自分を超えた「究極の意味」の光 信じることで乗り越えられる 「悪の連鎖」を断ち切る すべての人類は一つの家族 第6回 人生の中の出逢い 「あの目を見ましたか？」 「あなたに会うためだった」 「同情ではなく、愛をこめて」 エリーとの…

2024年9月4-10日 ・ニッコロ・マキャヴェッリ（森川辰文訳）『君主論』 ・小池真理子『恋』 ・小池真理子『欲望』 ・村上春樹『女のいない男たち』 ・ナサニエル・ホーソーン（小川高義訳）『緋文字』 ・ジェーン・オースティン（工藤政司訳）『知性と感性』 ・岡野宏文、豊崎由美『百年の誤読 海外文学篇』 ・ウンベルト・エーコ（河島英昭訳）『薔薇の名前』上 以下コメント・ネタバレあり

はじめに 人間の魂の奥底にある闇と光。そこに潜む罪の意識と、贖罪への渇望。フョードル・ドストエフスキーの不朽の名作『罪と罰』は、これらの普遍的なテーマを深く掘り下げ、読者を人間性の本質へと誘います。 『罪と罰』は、1866年に発表されたロシアの文豪フョードル・ドストエフスキーの長編小説です。この作品は、単なる犯罪小説を超えて、人間の心理や社会問題、哲学的な問いを鋭く描き出しています。主人公ラスコーリニコフの内面を通して、我々は自身の道徳観や価値観を問い直すことを迫られます。 本記事では、『罪と罰』の深遠なテーマと、そこから学べる人生の洞察について探求していきます。ドストエフスキーが描く罪と贖罪…

プラトニックな恋で結婚までいくのかについて プラトニックな恋で結婚までいくのか プラトニックな恋愛は、感情的な結びつきや精神的な親密さを重視し、身体的な関係を持たない恋愛の形態です。このような関係が結婚に至ることは可能なのでしょうか。本書では、プラトニックな恋愛の特徴、メリット・デメリット、そして結婚に至るための要素について探求します。恋愛の新たな形としてのプラトニックな関係を理解し、結婚への道筋を考える手助けとなることを目指します。 https://column.lovecosmetic.jp/danjo/platonic.html 目次 1. プラトニックな恋愛とは - 1.1 定義と特徴…

「葉隠」三つの哲学 『葉隠入門』三島由紀夫 (新潮文庫)より わたし(三島由紀夫）が考えるのに、「菜隠」はこれを哲学書と見れば三大特色を持っている。一つは行動哲学であり、一つは恋愛哲学であり、一つは生きた哲学である。 第一に行動哲学という点では、「菜隠」はいつも主体を重んじて、主体の作用として行動を置き、行動の帰結として死を置いている。あくまでおのれから発して、おのれ以上のものに没入するためのもっとも有効なる行動の基準を述ぺたものが「葉隠」の哲学である。したがって、そこには第三者の立場で、Aなる要索とBなる要素をつき合わせたり、Aなる勢力とBなる勢力をあやつったりする、マキャペリズムの哲学は出…

皆さんは恋愛とは何だと思いますか？私は、「二人の人間がお互いに好意を持ち、親密な関係になり、性交を伴った人間関係を築き上げるまでの一連の交流」ではないかと思います。 恋愛については、様々な文化や宗教によって捉え方が異なります。 西洋では、プラトンの「天上的な恋愛」と「地上的な恋愛」の二元論があり、前者は精神的な愛を指し、後者は肉体的な欲望を意味していました。 キリスト教でも、純愛と肉欲は区別されていました。一方、仏教では「貪愛」と「信愛」を分けており、前者は煩悩の原因、後者は師長への愛情を指していました。 近代以降、恋愛は男女間の特別な愛情を指す言葉として定着しました。 恋愛には性的興奮が伴い…

はじめに 愛は人類にとって最も古くから存在するテーマの一つであり、哲学者たちもこれを深く探求してきました。プラトンから始まる「プラトニック・ラブ」は、精神的な愛を重視する観点を提供しましたが、現代の恋愛観はこれとは大きく異なり、より多様で複雑な形を取っています。本記事では、愛の哲学を歴史的に振り返り、現代の恋愛観についても考察します。 1. プラトニック・ラブの起源 プラトニック・ラブとは、肉体的な欲望を超えた精神的な愛を指します。プラトンの対話篇『饗宴』でソクラテスが語る「愛の梯子」によって、個々の美から始まり、最終的には「美そのもの」へと昇華する愛の形を説いています。例えば、友人や師弟関係…

先日訪れた大船フラワーセンターでは，５月期最後の薔薇の花を楽しんできました． 普段愛用しているランダムハウス英語辞典で”Rose"を引くと，その意味に加えて「花言葉」が掲載されていました． rose 花言葉：赤バラ beauty（美），白バラ I am worthy of you（私は君に値する），黄バラ decrease of love（愛の減退）. ネット上に溢れているものの，普段，あまり気にしたことがない「花言葉」でしたが--- 少し驚いたのは，かなり信頼できる辞書にも花言葉が掲載されている！ そして，少し疑問に思ったのは，その内容．赤バラはbeautyだけ？愛は？ ほんの少しだけ，花言…