ここ数週間、週末は外出もせず、昼からワインを飲み、フィギュアスケートのグランプリシリーズを見ながら、家でまったりと過ごしている。 そんな土曜日の夜、鶏胸肉の夕食をとったあと、なぜか、すんごく眠くなり、ベッドに横になった。夢うつつの中、今ではもう覚えていないのだが、自分の肉体のそばに誰かがいて、僕の身体から何かを吸い上げてゆくような、なにか、脳内の設定をいじられているような、奇妙な感覚を味わっていた。その間、僕は僕で、これ、全部持って行ってください、と、傍にいる、光のような存在に訴えている。その存在が何なのか、何を持って行ってもらおうとしていたのか、そのときは、全て了解済みだったのだが、目覚めた…