家が出来上がってくると 大角設計室が図面として引いてきた一本一本の線が 現実の世界に建ち現れます。 家を創ること。設計することを言葉にすると そんな当たり前な表現になるのですが 「家をつくる」という言葉の中に忘れがちな 大切なものが隠されている。 そんな気がしています。 たとえば「柱がたつ」ということ。 宮城県の古民家を見ると、玄関を入った土間には 必ず、独立して壁から自立した柱が立っています。 うねうねと大地から這い出るようにたてられたその柱には 「うしもち柱」「ほいと柱」「よめかくし柱」「だいこく柱」と 印象的な名前がつけられています。 どんなエピソードがこの柱に隠されているのだろうと 想…