本作で原田氏の作品は二作目。相変わらず美しく、内容も美術に関するもの。西洋近代美術に興味がある方はその背景を学ぶ上でも非常に参考になると思います。 概要と感想 本作は4作の短編からなっています。それぞれが画家についての話ではあるもの、あくまで周囲の人物や事象により本人を浮かび上がらせる形をとっています。 うつくしい墓・・・マティス。彼のもとで家政婦を務めた老女による、巨匠の思い出。南仏の陽光の風景が目に浮かぶ素敵な作品(行ったことないけど)。ピカソなどの周辺人物との人間関係も描かれる。 エトワール・・・ドガ。米国人画家のメアリー・カサットからの視点による。貧しい女性、貧しい画家、それぞれが年齢…