作家、インディペンデントキュレーター。1962年7月14日生まれ。 mahaの名でケータイ小説も執筆している。 関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒。 伊藤忠商事株式会社、森ビル森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館勤務を経て独立。「カフーを待ちわびて」で第一回日本ラブストーリー大賞受賞。 2012年、「楽園のカンヴァス」で第25回山本周五郎賞受賞。第147回直木賞候補になっている。
楽園のカンヴァス
カフーを待ちわびて (宝島社文庫)
原田マハ公式ウェブサイト マハの展示室
著者:原田マハ 出版社:文春文庫 発売日:2018年4月10日(単行本は2015年) ページ数:183ページ 表紙:アンリ・マティス《ダンス》 マンハッタンにあるモダン・アートの殿堂、ニューヨーク近代美術館(MoMA)。アンドリュー・ワイエス《クリスティーナの世界》、パブロ・ピカソ《アヴィニョンの娘たち》《ゲルニカ》などの絵画をめぐり、アートを愛する人の夢や苦悩、人生の決断を描いた5つの短編集。 1. 「中断された展覧会の記憶」 2. 「ロックフェラー・ギャラリーの幽霊」 3. 「私の好きなマシン」 4. 「新しい出口」 5. 「あえてよかった」 書評 原田マハの最高傑作のひとつ。劇的なドラマ…
あらすじ 天才的なファッションセンスを持つ転校生・ビートが、冴えないクラスメイトたちを巻き込み、ファッションの力で彼らの「ポテンシャル」を引き出していく青春物語。いじめられっ子を大変身させたり、仲間たちと協力して学園祭でファッションショーを成功させ、ついには高校生ブランドを立ち上げてプロの業界へ挑んでいきます。ファッションを通じて成長する姿を描いた爽やかな小説。 YA。まあまあかな。 冒頭は典型的すぎる設定に、これは苦行になるかも、と思いました。 とある高校。クラスのカーストの頂点に居る美人モデル、いじめられっ子(というかパシリ)。そこに突然現れるファッションセンスにあふれる転校生。こいつがイ…
柚木沙弥郎さんの作品を見にいった五月のお出かけ そこにはリトグラフ作品もいくつか展示されていました。 hapo-mina.hatenablog.com それらを印刷したのはパリにある リトグラフ工房「idem」で、 その様子が動画や写真で紹介されていました。 なぜか、パリでその工房を訪ねたことがあるような既視感があります。 かつてパリに行ったことがあってもその工房を訪ねたことはありません。 ・中庭がある ・ピカソやマチスの作品もここで印刷された ・版画家だけでなく多くのアーティストが集った そんな説明を読んでいたら、はたと思い当たりました。 少し前に読み終えた 小説の中にこのリトグラフ工房id…
私は食にあまりこだわりがなく、旅行に行っても、テキトーなところでご飯を食べてしまい、最悪、ジャンクフードやチェーン店ですますことが多い。 今回読んだ本は、食べることが好きであるらしい原田マハさんの書籍で、旅先で食べた美味しいものや、食べるものに対して持っているマイルールが記載されている。 私は読んで反省した。もう少し旅先で「食」にこだわりを持った方がいいのではないかと。 書籍で紹介されていたのは、どこのお店、何の料理、というよりかは、マイルールに即して発見した名店や料理、といった方向性が多い。 作品に関連するところ、たとえば「でーれーガールズ」の岡山、「たゆたえども沈まず」のアルルなど、その地…
著者:原田マハ 出版社:新潮文庫 発売日:2020年1月1日(単行本は2016年9月) ページ数:133ページ 原田マハ『デトロイト美術館の奇跡』は、財政破綻したアメリカの都市デトロイトで、市の資産として売却の危機にあった美術館の名画を守るために、市民や団体が立ち上がった実話をもとにしたフィクション。芸術と社会のつながりを深く掘り下げた社会派小説であり、美術作品を「守るべき財産」としてではなく「生きた文化」として描く。 あらすじ アメリカ・ミシガン州デトロイト。かつて「自動車の街」として繁栄したこの都市は、リーマン・ショック後の経済破綻により、2013年にアメリカ史上最大の市の財政破綻を迎える…
以前の本便りからずいぶん経ってしまいましたが、ご主人様はあれこれと読書をなさったようですよ。 まずはご紹介! 「楽園のカンヴァス」原田マハ 著 画家アンリ・ルソーの一枚の絵を巡る小説です。これは本物か?あるいは贋作か? 美術の歴史を含めて、ピカソまで登場するハラハラドキドキのミステリーでもあります。実に素晴らしい力作で只々感嘆致しました。 面白かったです。作者は素晴らしい!是非、おすすめです。 「本日は、お日柄もよく」原田マハ 著 同じく原田マハ氏の小説です。結婚式から始まり結婚式で終わるハッピーなサクセスストーリーです。無力な一人の女性が一人前の女性になるために奮闘するのですが、実社会であり…
小川糸「針と糸」に続き、毎日文庫から。食に関する本には弱いのでついつい購入。奥付をみると、2021年に刊行されてすでに11刷。表紙が二重になっていて、購入したのはパリのパン屋さんのようなイラスト。もともとは、下のようなデザインだったようだ。かなりイメージが違う。勝手ながら、現在のものの方が原田マハさんに合う気がしている。とはいえ、過去に読んだのは「デトロイト美術館の奇跡」と「ジヴェルニーの食卓」だけ。後者もやはり「食」につられたのだった。 やっぱり食べに行こう。 (毎日新聞出版) 作者:原田マハ 毎日新聞出版 Amazon そもそもキュレーターで、アーティストをテーマにした作品が多い原田さん。…
京都で開かれているモネ展に行く前に、モネに関する本を中心に読んでいます。 モネ 睡蓮のとき——- 本展は予約優先制です。 通常時は予約がなくてもご入場いただけますが、 混雑時には予約のない方は入場をお待ちいただく場合がございます。 土日祝日やゴールデンウィーク、会期kyotocity-kyocera.museum 原田マハ著 『ジヴェルニーの食卓』 4作の短編が収められています。 それぞれの短編にマティス、ドガ、セザンヌ、モネとその周りの人物が描かれています。 今では巨匠と呼ばれる画家たちですが、当時はまだ世間に受け入れられず、困窮した生活ぶりがうかがえます。時代に迎合することなく自分の画法を…
著者:原田マハ 出版社:幻冬舎文庫 発売日:2020年8月10日(新書版は2018年5月) ページ数:169ページ 画家・ゴッホを愛してやまない原田マハが、南仏アルル、サン=レミ、オーヴェル=シュル=オワーズなど、ゴッホが歩いた地を巡りながら、その魂と作品を見つめ直す旅行エッセイ。自身の小説『たゆたえども沈まぬ』を生み出すまでの思索と、ゴッホへの尽きぬ敬意が詰まった一冊。表紙はゴッホ《坊主としての自画像》 書評 原田マハのゴッホへの恋心と愛情が同居した一冊。子どもの頃は、ゴッホの絵が怖かったという原田マハ。表現が激しく、感情的に見えて、"下手な絵"に恐怖心を抱いていた。その「怖さ」こそが、芸術…
読書感想文、書く本が溜まっています。最近好きな原田マハさんのご本を2冊記録しようと思います。 原田マハ著『本日は、お日柄もよく』 人公のこと葉は幼馴染の結婚式に出席した際、思わず引き込まれるスピーチに出合います。スピーチをした人物はいったい何者なのか、そのスピーチに感動と衝撃を覚えたこと葉はその人物に興味を持ちます。言葉の持つ原動力に魅せられたこと葉は会社を辞め、言葉のプロフェッショナル、伝説のスピーチライター久遠久美に弟子入りします。そこからこと葉の人生が、新たなステージへと動き出します。 言葉や伝え方の大切さがわかる1冊でした。 自分の思いを言葉にして伝えるのは難しいですね。出してしまった…