「わが父、わが父、イスラエルの戦車よ!その騎兵よ!」 目の前で、黒く細く渦巻いて、するすると昇って行く竜巻。先生(エリヤ)の乗った、真っ赤に燃える戦車。 🔥 それが、その先端にあった。 夢中で追いかけようと、走る私の頭上に、ふわりとマントが落ちてきて、視界をさえぎった。 そしてそれは、私の足に絡まった。👣私は顔から地面に突っ込んで転んだ。慌ててマントをむしり取った。 はて? (・・? あたりは静けさに包まれ、今までの嵐の跡形もなかった。 見上げる空には、ねぐらへ急ぐ鳥たちの一群があるだけだった。🐤 手にしたマントは懐かしいエリヤ先生の物。まだ温もりさえ感じられるそれを、私は引き寄せた。私ははっ…