耳から聞こえた音がどのように認識されるのでしょう。耳で聞いた音は、まず電気信号に変わって脳に送られ、側頭葉にある一次聴覚野で初めて「これは音だ」と認識されます。 この一次聴覚野は、音の高さ(周波数)や大きさ、リズムといった基本的な情報を打ち込む鍵盤のようなものです。たとえば、音の高低を感じられるのは、一次聴覚野がそれぞれの周波数ごとに決まった場所(音の高さによって異なる位置)で反応するからです。 しかし一次聴覚野だけでは、「その音が何なのか」までは分かりません。たとえば、遠くで聞こえた音が「救急車のサイレン」だと分かるのは、一次聴覚野で音の情報を整理し、その後、ほかの脳の部分(聴覚連合野など)…