西成労働日記・二日目① 2021年1月9日、土曜日。 前日は、「宿 末盛」に宿泊し、ヌクヌクと眠り、翌日(つまり今日)の西成労働を祈念していたのだが、まさかのというか確信犯的に三度寝をかまし、時刻は7時近くになって宿を出奔。「もう、今日は働けないなぁ」と薄ら笑いで、地下鉄の駅に向かう。 しかし、せっかくだからと踵を返し、通常ならば日雇い「現金」仕事の手配師の人々がいる方向へ足を向けた。気分はすっかり休日モードで、「喫茶店でモーニング」「どろぼう市見学」を念頭に歩き出したら、車のそばに立っていた男性に声をかけられた。 「現金行かんか?現金あるよ」 こんな時間で、仕事あんのか!ただ反射的に、 「行…