②は野口晴哉の「受療の道」が中心です。これは昭和6年に書かれたもので、受療を受ける側の心構えについての内容です。 野口先生がこの中で批判している人には「信を置いていない」などというつもりはなく、おそらく「客観的に」観察したり、他と比較したりして考えているだけだと思っているのではないでしょうか。近代人というのはそれが習い性になっていて、それが正しく知的な態度だと思っているのです。 自分のことを考え、過去の自分を超えていく上で、そういう無意識的な構えにどんな弊害があるか?これは金井先生が河合隼雄氏を通じて考えた、現代人に与えた科学の影響という問題につながります。 それでは今回の内容に入ります。 2…