ちょっと人力車めいている。 自転車タクシーとかいった風変わりな代物が第二次世界大戦下、ヴィシー政府のフランスの地に現出(あらわ)れた。 まあ、八割方、名から察しはつくであろうが、自転車に少々手を加え、後から荷車を連結せしめ、一人か二人、客を運べるようにした、ただそれだけのモノである。 (Wikipediaより、輪タク、一九四九年頃) ガソリン不足で自動車が「置き物」へと凋落すれば、勢い代替品として、こんな工夫も凝らさなければならなかったと、貧しさゆえの産物と、左様に看做して可であろう。 なんといっても、一九四一年、リヨンに於ける一般庶民の生活事情たるやどうだ、 「もう一ヶ月以上一塊の石炭も貰へ…