4月9日の早朝。中学校時代の先輩が夢に出てきた。 きっとその前の日中、あんなに大好きだった中学校時代のことも最近思い出せなくなってきたなあ、なんて考えていたからだろう。「そんなわけないだろう、君が忘れているふりをしているだけで確かにここに刻み込まれているぞ」、といわんばかりに脳は私に幻想を見せてきた。 あいつ、今何してるんだろう。 寝ぼけた頭で必死で下の名前の漢字を思い出しながら、スマートフォンにその名前を打ち込む。いくつか検索結果が出てくる。大学時代に何らかのコンテストで表彰されたとかいう記事で久しぶりに顔を見て、あんまり変わらないなあ、なんて考える。 今はもう28歳のはずだ。最近は何をして…