読書 23 アジアの本 書き出せばキリがない分野だから、ここではごくあっさりと書く。じっくり読みたい人は、このコラムの1話から全編読んでみるといい。アジアの本について、いくらでも書いている。 小学生時代に読んだアジアの本で記憶に残っているのは、『ビルマの竪琴』(竹山道雄)と、河口慧海(かわぐち・えかい)の伝記。もちろん、少年向きに構成した本だ。 中学時代はいわゆる冒険探検記に始まり、高校時代にはやさしい学術調査本へと変わる。世界探検記のような本を多く読んでいた中学生は、その後、本多勝一の『カナダ・エスキモー』(1963)、『ニューギニア高地人』(1964)、『アラビア遊牧民』(1966)、そし…