まだ荻昌弘さんの本を読んでいます。懐かしいモロコの話が出ていました。 このあたり(木曾三川地方、木曽川、長良川、揖斐川が愛知と岐阜・三重の間を流れています)には以前から、川魚料理屋なども多い。その点はやや、東京の江戸川近辺を思わせるものがある。私は名古屋近辺の親類が多い。大垣あたりから贈られるフナやモロコの甘露煮などを味わうたびに、これまでなんとなく、江戸川の連想から、これは長良川あたり、川でとれる魚なのだろう、と想像していた。が、最近、その川魚料理の一軒から詳しく話を聞いて、これらの魚が昔から、堀田の産物であったことを知り直した。つまり川魚ではなく、池魚だったのである。 濃尾平野の川沿いの、…