5月に読んだ本からとくに気になった5作品の紹介。スティーヴン・キングをはじめ、「小説を書きたかったらとにかく小説を読むことだ」という作家は多いんだが、読んでたら書いているものについて自信をなくしたり、修正を加えたくなったりするのはあるある。 1.『牧師館の殺人』(アガサ・クリスティー)牧師館の殺人 (クリスティー文庫)作者:アガサ・クリスティー,羽田 詩津子早川書房Amazon ミス研《リーズニング・クラブ》の5月の課題本。前回(『ナイルに死す』)に続いて、「ミスリーディングの仕組み」が話題の焦点となった。その中で指摘されたのが、「未回収の伏線」や「名探偵の特権」といった“お約束”を利用した「…