~ 追憶 頼瑠 ~ 「心配だから一応」 兄はそう言って 笑いながら最神さんの中に、 いつもわたしに使っている器具を入れ、 その器具のスウィッチを入れた。 最神さんは、そんなふうにされても、 もう何も言わず、 唯々泣いているだけだった。 兄が手を洗い、 席に着くのを待って、 一緒に手を合せた。 「いただきます」 「いただきます」 「…………」 「おい、お前も言えよ」 兄が最神さんの髪を掴み、 唇が触れてしまうのではないかと 心配になってしまうくらいの距離でそう言った。 最神さんは返事をしない。 何故かと思って、少し横から覗いてみると、 触れてしまうのではないかと心配していた兄と最神さんの唇は、 …