先日「日本絹の里」で催されている企画展「平安王朝の文化 ~よみがえる源氏物語の世界~」を観覧してきました。その中で京都の「風俗博物館」から提供された、ある説明書きの内容が素晴らしかったので記しておきます。 日本の伝統色 草木染日本の伝統色、その色名は四季の美しさからいただいた日本人の魂が込められています。明治になり、日本にも化学染料がもたらされるまでの万葉から江戸時代までの染色は、自然の恵みから得た染料をもとに、染師の技法とともに膨大な手間をかけて受け継がれてきました。化学染料と草木染、同じ色だとしても、その違いは「美しい色が千年もつか、もたないか」だ、と染司・故吉岡常雄氏は語りました。また、…