紀伊国那智川河口部の港町。周辺の集落群とともに熊野那智山の門前町、外港として栄えた。多くの御師などが屋敷を構え、商人(金融業者を含む)や職人の存在も確認できる。 那智川河口部の集落群 天満の様相 天満の住民 天満周辺の湊・浦 川関と金融業者 那智と東海地方 参考文献 那智川河口部の集落群 天仁二年(1109)、那智山参詣に向かう藤原宗忠は、浜宮王子を過ぎ、鳥居政所*1を通り、小川を数度渡ったあと、一野(市野々)王子に着き、そこから数十町行き、那智発心鳥居に到着。坂を登ること十町で仁王門(大門)に至っている(『中右記』)。 中世、浜宮(浜ノ宮)など那智川河口から那智山の大門までの間には、 田畠な…