古本だけど表紙のデザインが気に入って300円で買った。でも、藤崎彩織って何者ぞ、です。読み始めたら、著者は文筆家ではなく、SEKAINO OWARIというバンドのメンバー(ピアニスト)だった。通称、セカオワだそう。 職業はわかったけど、ミュージシャンがなんの縁でエッセイストになったのか、音楽は今でも現役?らしいけど、ある日「文學界」の編集者から声がかかって同誌にエッセイを書く注文をもらった。もとより読書大好き人間なので、このオーダーに大喜び、その成果が本書であります。(1年半連載した) 前半はバンド結成と売れないゆえのミジメな暮らしぶりが繰り返し描かれる。お金がなくてライブハウスの舞台装置は日…