急に寒くなった、今日みたいな日でも。 夜、子ども達がベッドに入った後、ひとり庭にでる。 やることに追われる日々。 ココロが硬く、アタマが休まることを知らずに動き回る。 でもふと、虫たちの声が、私を覚ます。 隣の空き地、向こうの森、家の庭。 そこかしこから聞こえる虫くんたちの音色は、規則正しく、それぞれが澄み渡った音色を響かせている。 あぁ、誰と誰がこの音を奏でているんだろう。一生懸命、自分の音をつくっているんだろな。 ふと、そんな風に虫くんたちの姿を想像して、その途端、カッチカチだった私のココロがふわっと緩んだ。 しばらく、ただ、すべての自分の声をしずめて、周囲の音と気配だけに意識を向ける。何…