師走の古書展で、大阪市立電気科学館の案内プログラムを見つけた。 「大阪の新名所」と高らかに謳っている、このぼろぼろのプログラムは昭和12年(1937)3月の開業時のものであろうか。 開業時のものかどうかはさておき、真ん中の路線図が「省線」「新京阪電車」「大軌電車」「大鉄電車」となっているから、戦前の印行であることは一目瞭然。この路線図を見るだけで、素晴らしき関西電車をしみじみと実感できる気がして、胸が熱くなる。 大江橋のところにある市章は大阪市役所を示すのだろう。と、ここを見ているうちに、大江橋界隈を歩いているときの胸の高まりを思い出すのだった。 《大江橋》、『近代建築画譜』(近代建築画譜刊行…