ラテン・アメリカで起こったカトリック教会の改革運動。
英語ではliberation theology。ラテン・アメリカを起点に,アジア,アフリカを席捲し,バチカン(教皇庁)にも自己変革を迫った第二の宗教改革。第2ヴァティカン公会議以降にグスタボ・グティエレスら主に中南米のカトリック司祭により実践として興ったマルクス主義に影響を受けた神学の運動とそれをまとめたもので、それに対する議論も多く、教皇庁でも批判者がいるが、世界的には広く受け入れられている。一部には1930年代のディートリッヒ・ボンヘッファーをその先駆けとみる見方もある。キリスト教社会主義の一形態とされ、民衆の中で実践することが福音そのものであるというような立場を取り、多くの実践がなされている。