夏の午後、やることもなく「瞑想でもしてみるか」 とリビングで窓を開けてあぐらをかいてみた、 このあぐらさえもなかなかうまくいかず、座りの態勢だけでも一苦労だ。 子どもの塾の弁当づくりのミッションでいつもより朝がはやく、 夏の暑さで頭がボーっとし、うすうす頭痛もするが、少し目を閉じてみた。 かすかに蝉の鳴き声がし、マンションの樹木が揺れる感じがする。 さっそく瞑想は離脱し、頭の中に5歳くらいまでは夏に遊びに行った、 信州の祖母の家から見た山の風景が浮かぶ。 子どもの頃は虫も、古い100年ものの祖母の家も苦手だった。 トイレは汲み取り、水は湧き水、広い土間、その土間に渡しの板があり、 その先に台所…