2020年2月、野草社から刊行された山尾三省の詩集。装画イラストはnakaban、デザインは三木俊一。旧版は1987年12月に、新装版は1993年7月に刊行。付録栞は手塚賢至「『びろう葉帽子の下で』に寄せて」、nakaban「鋏を手に、詩人を想った日」。 この詩集の初版が出たのは一九八七年の十二月であったから、それからもう五年半の月日が過ぎたことになる。この間私は再婚し、新しく二人の子供にも恵まれて、二度目の人生を生きている。 この五年半の間、私としては日本の各地でに五、六回の割合でこの詩集の朗読をしてき、それなりの反響をいただいてきた。朗読に際しては、あらかじめこれこれの詩を読もうという予定…