塩分をとってしばらく 堀の縁でぼうっとした あたり一面に美味しかった記憶 あたり一面に抱きしめたうれしさ あたり一面に過ぎ去ることの怖さ 雨のあとに枯れていくコスモスの花と人手 右手を大きく広げ 急に土が足から首まで詰まったようになった 見るものがない 見てくるものもない 新しいもの以外 狂い上がっている人間のことを避ける たわむレコード たわむレコード たわむレコード 時代は夢の中で夢を恐れる おき上がれば治る病気に苦しんで 走って変わっていく それでも枯れながら たわむレコードを打ち捨てて僕は 長いエスカレーターを巻いたら 上がらなくても良い道 下がらなくても良い道を それでも勝手な気持ち…