謎のアジア納豆

高野秀行さんは、私が若い頃から読んできた。 この「謎のアジア納豆」は、東南アジアや南アジアの山岳地帯で生活する人々が日常的に食している「納豆」、そして日本の各地にある納豆を取材している。 大豆を煮て（あるいは蒸して）葉に包み、ある温度を保つと、それが納豆になる。そのような作り方をする納豆。その納豆を現地に追い、食べ、作り方を習う。タイ北部、ミャンマー北部、ネパール、中国、そして日本を旅する。 納豆のようなものが、東南アジアにあるというのは、私も知ってはいたが、これほどの規模で納豆が分布している、いやそれどころか、東南アジアこそが、納豆の「本場」なのでは、と思わせるような「勢力」を持っていること…