銀座通り、女性用のトートバッグを脇に抱えて、シルバーグレイの髪をなびかせて歩いている男性がいた。Iさんに違いないと思い、小走りで追う。「Iさん」と背中に声をかけた、振り向く直前に、人違いであることがわかった。とっさに彼を追い越して手をかるく振って、前の幻のIさんを追った。 お馬鹿なあわて者が、横目にミキモトを見る。菅田将暉のポスターが目に入った。まさかのパール男子を追いかけているミキモトに軽いショックをうけた。地下鉄を降りると、壁面のデジタルサイネージでも、彼の胸もとで冷たいパールが揺れていた。 www.youtube.com キャンペーンが成功するにも、失敗するにも理由がある。この場合、コロ…