正徳5年5月23日。法事が終わる。名代は兵部殿が勤める。隼人正実母の家老大久保養蔵が急に隠居して2人扶持となり、屋敷は召し上げる。養蔵は郡八の兄。転変と云々。犬山でも改易などがあると。近頃、どうも申されぬという歌がとても流行する。ある人が言うには、少し前に江戸で碁盤の上に銭1文と鍬を立て置くと云々。皆は何のことかかわからなかったが、1人だけがうなずく。この者を問い詰めると何も話さなかったと云々。さらに問い詰めると御一門の企てと云々。さらに本歌はアイウエヲカキクケコとはどうも申されぬと云々。この心は金遣いどふも申されぬということ。かな遣いとかね遣いは和訓(訓読み)が似ている。